診療内容

黄斑変性専門治療

担当医

  • 園田祥三

  • 有山章子

黄斑変性症とは

網膜の中でも「黄斑」といわれる、ものを見るために最も重要な部分が障害される高齢者に好発する病気です。
加齢黄斑変性を中心に、近視性の黄斑変性症、特発性の黄斑変性症、中心性漿液性脈絡網膜症などがあります。
加齢、強度近視、喫煙のほかに、食生活や紫外線曝露などの環境因子が関与すると言われています。

黄斑変性の症状

黄斑変性ではゆがんで見える、視野の中心が暗くなる・欠ける、視力の低下、などの症状をきたします。

セルフチェック

①右の格子を目から30cm程離して見る。
②片眼ずつ中心の黒い点を見つめる。
③周辺または暗く見える、中心の線が歪む、欠けるなどの症状がないか確認する。

※このセルフチェックは、あくまで見え方を確認するための目安です。診断結果を表すものではありませんので、少しでも見え方が気になる場合は眼科受診をお勧めします。

黄斑変性のタイプ

滲出型(Wet type)

脈絡膜から新生血管と呼ばれる異常な血管(脈絡膜新生血管)が生じ、この異常な血管が出血や浮腫を引き起こし網膜が障害されることで視力が低下します。
このタイプは、進行が速く、突然見えなくなったり、重度の視力低下を残してしまうことがあるので、早期発見・治療が重要です。

萎縮型(Dry type)

網膜の組織が徐々に萎縮していきます。
進行のスピードはゆっくりですが、今のところ治療法がありません。
萎縮型から滲出型に移行すこともあるので、定期的な検査・診察が必要です。

網膜硝子体の検査機器

3次元眼底像撮影装置 DRI OCT Triton

高画質・高解像度の網膜断層画像と眼底写真を同時に得ることが可能な次世代の装置です。
通常の眼底検査では確認できないような網膜の構造や視神経線維層を調べることができます。
黄斑疾患や緑内障の早期発見・経過観察を行うことができ、経時変化を示すこともできます。
また、血管の構造を非侵襲的に可視化することができるOCTAngiography(OCTアンギオグラフィ)も搭載しています。

ハイデルベルグスペクトラリスHRA+OCT2

網膜断層画像に加え、特殊な赤外線眼底像や蛍光眼底造影を撮影できる機器です。
特に、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症などの黄斑疾患の診断に威力を発揮します。
蛍光眼底造影では動画撮影も可能です。
当院院長は、この機器で撮影できる特殊な眼底写真撮影に関するアトラスの執筆をしました。

黄斑変性の治療

抗VEGF薬療法

脈絡膜新生血管の発生や成長にVEGF(血管内皮増殖因子)という物質が関与しています。
VEGFを抑える薬(抗VEGF薬)の眼内への注射により、新生血管の成長をや血液成分の漏れを抑えることで、これ以上の視力を低下させないことを目的としています。

光線力学的療法(PDT療法)

光に感受性の高い特殊なビスダインという薬剤を点滴することで、このビスダインが脈絡膜の新生血管に貯まります。
そこに特殊なレーザーを優しく当てることで、網膜自体は焼けずに網膜下にある脈絡膜の新生血管を選択的に閉塞させる治療です。

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鹿児島園田眼科形成外科