診療内容
こどもの「近視」について
近視とは・・・
眼球の形が前後方向に長なくり、目の中に入った光線のピントが合う位置が網膜より前になっている状態です。
網膜にピントが合っていない状態(焦点ボケ)や、人間が持っているピント合わせの機能の甘さ(調節ラグ)などが影響し眼球の形(眼軸長)がどんどん前後方向に長くなることで近視は進行していきます。
最近では子供の近視の割合が増えており、問題視されるようになってきました。
近視の分類
近視の強さは、裸眼視力ではなく屈折度数によって分類されます。
眼科においては、遠視や近視の強さをジオプトリー(D、ジオプターとも言う)という単位を用いて表します。
この数字が大きいほど、遠視や近視の度合いが強くなることを意味していて、遠視はプラス、近視はマイナスで表記します。
近視が進行する原因
進行原因には、遺伝的なものと環境的なものとがあります。
近視の著しい増加には、長時間の近距離作業や戸外活動時間の減少などの環境変化が深く関係しています。
特に子供の近視が増加しているのは、パソコンやスマートフォンの普及で近くを見るために目を使いすぎていることや、外遊びをしなくなったことなど、子供を取り巻く環境の変化が関係していると言われています。
近視の進行が目に与える影響について
今まで「近視」は眼鏡をかけることで視力が出るものとしてあまり問題視されていませんでした。
しかし、最近の研究により「近視の進行」が将来の目の病気の起こりやすさに関係していることが分かってきています。
弱度近視から強度近視へ進むにつれて病気の起こりやすさは増えていきます。
ですので最近では「近視進行の予防」が注目され、そのための治療が大切となってきています。
近視をできるだけ進行させないために
- まずは、目に合った眼鏡をかけること。
→ 近視を矯正する眼鏡をかけることで網膜にピントを合わせましょう。 - 外で過ごす時間を増やすこと。
→ 1日2時間程度は外で過ごす時間を作りましょう。 - 近い距離で見ることをやめる。
→ 見るものとの距離を30㎝以上離し、30分~1時間に1度は遠くを見る癖をつけましょう。
また、十分な明るさを保つことも重要です。
近視進行抑制治療について
当院では近視と診断されたお子さまに対し、まず眼鏡装用で近視の進行スピードを確認しています。
必要な場合に近視進行の予防に対して過去に実績のある方法を選んで近視進行抑制治療行っています。
オルソケラトロジー (自費診療)
寝ている間にコンタクトレンズを装用することによって角膜の形を変形させ、機械的に網膜の中心だけではなく周辺でもピントが合うようにすることで眼軸の伸展を抑制します。
- メリット
日中は裸眼で過ごせることでき、保護者の管理下で行える。 - デメリット
角膜を圧迫するため重篤な合併症を引き起こす可能性があり、ガイドラインを尊守した使用が求められ適性検査等が必要となる。
遠近両用コンタクトレンズ (保険診療)
遠近両用ソフトコンタクトレンズを装用することにより、人間のピント調節の甘さ(調節ラグ)を減らし網膜の中心や周辺での焦点ボケを防ぎ、眼軸の伸展を抑制します。
- メリット
通常のコンタクトレンズと同じ扱いで簡単に始めることができる。 - デメリット
日中は学校など保護者の方の管理外となるので、自分でつけはずしができるような自己管理ができる年齢からのスタートとなる。
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