診療内容
角膜・結膜疾患専門治療
担当医
角膜・結膜とは
角膜
白目よりも内側の黒目~茶目にあたる部分を「角膜」といいます。
実際には透明な組織であり、眼球に光を入れる入口として重要な働きを持ちます。角膜は傷がつきやすく、にごったり形がいびつになったりすると視力低下をはじめとするさまざまな症状が起こります。
この角膜は表面から「角膜上皮」「ボーマン膜」「角膜実質」「デスメ膜」「角膜内皮」の5層構造になっていています。
結膜
まぶたの裏側から眼球の黒目の部分(角膜)の境までの白目の部分を覆っている膜のことを「結膜」といい、外界の刺激から眼球を守る役割をもっています。
アレルギーなどによる炎症で赤く充血することがあります。
角膜・結膜の代表的な疾患
アレルギー性結膜炎
アレルギーによって免疫が過剰に働いてしまうことによりかゆみや充血が起こるものです。
アレルギー反応を起こす物質は花粉やハウスダストなど身近にあります。
またアトピーなどもともとの体質による結膜炎もまとめて「アレルギー性結膜炎」と呼びます。
季節性のものと通年性のものとがあります。
アレルギー採血なども行い、積極的に治療を行っています。
ウイルス性結膜炎
ウイルスの感染によって引き起こされる結膜炎の総称で、この中でも人にうつりやすいものを「はやり目」と呼びます。
充血や痒みの程度が強く、発熱を伴う場合があります。
残念ながら特効薬はありませんが、通常2週間程度で症状は治まります。
一見治ったと思っても角膜に白点を残し視力低下をきたすことがあり、医師の指示のもと治療の継続が必要となる場合があります。
角膜びらん
角膜の上皮が剥がれ欠損している状態のことです。
目の痛みを伴います。
黄色枠内がびらん部分で、その周りの黄色矢が細かい傷です。
角膜潰瘍
感染、外傷など何らかの原因により角膜の上皮だけでなく、より深い実質まで障害されている状態です。
目の痛みなどをともないます。
潰瘍が悪化することで角膜に穴があく角膜穿孔(かくまくせんこう)に至る場合があります。
角膜ヘルペス
外傷、紫外線、疲労などのストレスやステロイド薬の投与などをきっかけに角膜にヘルペスが発症するものです。
「目がゴロゴロする」、「まぶしい」、「涙が出る」、「目が痛い」などの症状があらわれます。
表面にヘルペスができる上皮型と、表面より角膜内部の実質にできるタイプ実質型に分かれます。
特徴的な樹枝状の傷がみられます。
水泡性角膜症角膜
角膜の最も内側にある、角膜の透明性を維持している“角膜内皮細胞”が少なくなり、角膜の透明性が維持できなくなった状態が水泡性角膜症です。
この“角膜内皮細胞”は上皮のように再生することはありません。
角膜が白く濁り、黒目(瞳孔)を確認することができません。
円錐角膜
角膜の中央部が進行性に薄くなり、前方に突出する疾患です。思春期頃に発症することが多く原因は不明です。
突出が進行すると眼鏡での矯正視力が不良となり、角膜に濁りがでてくることもあります。
その場合、角膜移植手術が必要になる場合もあります。
本来角膜は正常写真のように、きれいなカーブを描く形をしていますが
円錐角膜では黄色枠内のように中心部の形が前方に突出していることを
確認できます。
角膜形状解析を用いることで、より詳しく状態を調べるだけでなくこの病気の特徴的変化を早期発見することができます。
翼状片
白目の組織が内側(鼻側)から黒目に入り込んでくる病気です。
基本的には非常にゆっくり進行する緊急性のない病気です。
しかしある程度進行してしまうと見た目が目立つので美容的な問題があるだけでなく、進行すれば角膜に歪みを起こし、乱視がひどくなったり、
中心部分まで伸びてきて直接、視力障害の原因となったりすることもあります。
進行してきた場合は手術で組織を剥がします。
角膜の検査機器
前眼部OCT (CASIA2)
非接触で目の表面(角膜)から内面(水晶体)までの構造を、3次元撮影が可能な最新式の検査装置です。
従来の検査装置では観察が困難な混濁症例の場合でも、撮影および観察が可能であるため病態の診断精度を向上させることができます。
また白内障術前後の検査、角膜混濁、円錐角膜などの角膜疾患の検査、閉塞隅角など緑内障検査に威力を発揮します。
スペキュラーマイクロスコープ
角膜内皮細胞を測定します。
角膜内皮細胞は角膜の透明度を維持するのに重要な細胞で、コンタクトレンズの使用や加齢により少なくなります。
細隙灯顕微鏡
角膜や結膜、水晶体、虹彩、硝子体の前部などの状態を観察できます。
専用の高画質カメラを搭載しているため、撮影した画像を患者様と一緒に見ながら診察を行うことができます。
- ×
- タップして電話をかける
- 枕崎0993-72-0165
- 鹿児島099-210-5311