子どもの近視は、成長とともに進行することがあります。近視が強くなるほど、将来的に網膜剥離や緑内障といった網膜や視神経に関わる病気のリスクが高まることが知られており、小児期から近視の進み方を見守っていくことが重要です。
近年は、近視の進行をゆるやかにすることを目的とした治療法が増え、日本でも複数の選択肢が整ってきました。当院では、まず現在の状態を丁寧に確認したうえで、それぞれのお子様に合った治療方法をご提案しています。
お子さまの近視の程度、進行の様子を丁寧に検査し、現状を正確に把握します。
それぞれの治療の向き不向き、メリット・デメリットを整理してご提案します。
ご本人とご家族のお考えをふまえて、「今しかできない治療」を一緒に考えていきます。
年齢や近視の程度、生活習慣、治療への取り組みやすさによって、適した治療は異なります。それぞれの特徴と注意点を丁寧にご説明します。
低濃度アトロピンを用いた近視進行抑制点眼治療。通常は1日1回、就寝前に点眼します。毎日の点眼を続けることで、近視の進み方をゆるやかにすることを目指します。
コンタクトレンズの管理がまだ難しいお子さまや、まずは始めやすい方法を希望されるご家庭にとって、選択しやすい治療のひとつです。
近視の視力補正と近視進行抑制の両方を目的とした、日中装用の1日使い捨てソフトコンタクトレンズ。見え方と治療を両立しやすく、日中の活動を重視したいお子さまに適した選択肢となることがあります。
毎日使い捨てるタイプで衛生面に配慮しやすい一方、ご本人が装用ルールを理解し、ご家族のサポートのもとで適切に使用していくことが大切です。
就寝中に特殊なハードコンタクトレンズを装用し、日中は裸眼で過ごしやすくする治療。日中に眼鏡やコンタクトレンズを使わずに生活しやすいことから、スポーツや活動量の多いお子さまにも検討されることがあります。
一方で、夜間に装用する治療であるため、レンズケアや衛生管理、定期検査がとても重要です。
特殊なレンズ設計を用いて、通常の眼鏡とは異なる考え方で近視管理を行う方法。コンタクトレンズ治療がまだ難しい年齢のお子さまや、まずは眼鏡で治療を考えたいご家庭にとって、取り入れやすい選択肢です。
眼鏡であるため日常生活に取り入れやすい一方、治療としての意味を持たせるためには、日々の装用習慣が大切になります。
それぞれの特徴を一覧にまとめました。実際の選択はお子さまの状態やご家族のお考えを伺いながらご提案します。
| リジュセア低濃度アトロピン点眼 | マイサイト多焦点SCL | オルソケラトロジー夜間装用ハードCL | 近視進行抑制眼鏡特殊レンズ眼鏡 | |
|---|---|---|---|---|
| 装用のタイミング | 1日1回・就寝前 | 日中装用 | 就寝中に装用 | 日中装用 |
| 日中の見え方 | 眼鏡または通常CLで補正 | CLで補正+進行抑制 | 裸眼で過ごしやすい | 眼鏡で補正+進行抑制 |
| 向いているお子さま | まず始めやすい方法/低年齢 | 日中の活動を重視/CL管理が可能 | スポーツや活動量が多い | CL装用が難しい年齢/眼鏡中心 |
| 取り扱いの負担 | 点眼のみ、比較的軽い | 1日使い捨てで衛生的 | ケアと衛生管理が特に重要 | 日々の装用習慣が大切 |
| ご注意いただく点 | 継続的な点眼と定期診察 | 正しい装用ルールの理解 | 不十分な管理で合併症の可能性 | 治療効果は装用時間に依存 |
※ 上表は目安であり、実際の適応はお子さま個々の状態により異なります。
まず現在の状態を正確に把握することから始まります。ご本人とご家族に治療内容をご理解いただいたうえで、治療を開始します。
現在の近視の程度、進行の様子、治療適応の有無を丁寧に確認します。治療をご検討中の方は、まずこの検査から始まります。
検査結果、年齢、生活スタイル、ご家族のお考えをふまえて、お子様に適した治療法をご提案します。
ご本人とご家族に治療内容を十分にご理解いただいたうえで、治療を開始します。開始後は定期的な検査で経過を丁寧に見守ります。
近視進行抑制治療は自由診療となります。表示はすべて税込です。
まずはこちらの検査から。現在の近視の程度・治療適応の有無を確認します。
※ 眼鏡本体・レンズ本体などの物品費は別途となる場合があります。詳細は診察時にご確認ください。
近視進行抑制治療は、近視をなくす治療ではなく、近視の進み方をゆるやかにすることを目指す治療です。治療効果には個人差があり、どの方法であっても経過を見ながら継続的に調整していくことが大切です。
すべての方に同じ方法が適しているわけではありません。年齢、近視の程度、日常生活、装用管理のしやすさなどによって、選択すべき治療は変わります。
とくにコンタクトレンズ治療やオルソケラトロジーでは、正しい装用方法と衛生管理、定期検査の継続が非常に重要です。
治療を始める前に、メリットだけでなく注意点についても丁寧にご説明し、ご本人・ご家族が納得された状態で治療を進めます。
近視進行抑制治療は、お子さまによって合う方法が異なります。当院では、検査結果をもとに、それぞれの治療法の特徴と注意点を丁寧にご説明し、ご本人とご家族に合った方法を一緒に考えていきます。近視の進み方が気になる方、学校健診で視力低下を指摘された方も、どうぞご相談ください。